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「ここは…どこだ…」
少年は目を覚まし辺りを見渡すがなにもない。
本当になにもないのだ。
見渡す限り真っ白な空間見ているだけで目がおかしくなりそうな景色だ。
「なんだここは?」
謎の空間について考えていると不意に後ろからあの時の老人の声がした。
「ホッホッホッ…目が覚めたようじゃな、少年…いや、皇遊騎君」
「お前は何者で僕をどうするつもりだ」
「儂は神じゃよ」
老人がそう答えると真っ白な空間が一気に四季がごちゃ混ぜになった空間に変わり様々な動物まで現れた。
「……そっか」
「なんじゃ、驚かんのか。ま、その程度の精神の持ち主でなければこれから先は生きられないじゃろうがな」
「そろそろ質問に答えてよ」
「そうじゃの、本題に入るか。童よ…世界を破壊したいと思わないか?」
「お前神様じゃないの?世界を壊す?僕は嬉しいけど、それでお前になんの得があるの?」
「儂は世界から拒絶され忌み嫌われし神じゃ」
「「だから壊す」」
皇と神の言葉が重なった。
「僕にもその気持ちわかるよ、僕はいつも嫌われ、何もかも勝てない。宝条院さんとの戦いも勝てた事がない」
喋っている間にどんどん皇の口は緩み笑いだす
「だから同じような境遇の人間を見つけてその世界に復讐しようって考えてるんだ」
「そう、だから儂は童に頼む。儂とて一界の神じゃから世界に手をだすことは不可能じゃ。こうやって間接的にしか手を出せぬ」
「でも僕は誰かの手のひらで踊るのは嫌いなんだ」
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