10話 私と彼女

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私は、複雑な気持ちになる。 「その気もないのに、二人で遊ぶってなくない?思わせぶりだとか思わない?」 彼女のため息が聞こえる。 「なにため息ついてんだよ!」 見えていないのに、彼女が今どんな顔をしているのか想像がつくのは、なぜだろう。 私もため息をつく。 このままだと、この話は一向に終わる気配がない。 私は、気をつけをして胸に手を置き、深呼吸をする。 そして、ドアを開けた。 中にいた3人の目が一斉に私に向く。 わかっていたとしても、どきりとする。 「あれ?ごめん、なんか話してた?」 と、とぼけた口調であははと笑う。 すると、二人は苦い顔をして、何も言わず私の横を通り過ぎていく。 彼女の方に目線をやると、がっちりと合う。 彼女は、気まづそうに目線を外す。 それに、別段触れることなく、私は定位置に座る。 今日も相変わらず利用者が少ないな、なんて思ってると、横から小声で話しかけられる。 「どこから聞いてたの?」 どこからって聞かれても、と思いながら、困っていると、彼女が大きなため息をはく。 「もういい」
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