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「卓球で」
と、応えると、彼女も思うことは同じだったのか、同じ言葉を発する。
すると、琴音がこんなことを言い出した。
「いいじゃん!図書委員ペア!もしかしたら、すごく息合っちゃうかもよ~」
と、屈託のない笑顔をこちらに向ける。
「あーそっか!それいいかも!」
と、誰かが賛同し始める。
私は、内心複雑だった。
私が良くても相手がどうかはわからない。
「いいわよ」
と、後ろの方から、彼女の声が聞こえる。
「ゆいは?」
と、あかりは私を見る。
私は頷いて「あ、うん、私も」と、応えた。
その後も、順当に決まって行き、無事ホームルームが終わった。
放課後、駐輪場に向かう為、廊下を歩いていると、後ろから呼び止められた。
振り返ると、そこには彼女がいた。
「何かあった?」
と、私は聞く。
彼女は、一呼吸置いてから、話し始めた。
「先に言っておきたいんだけど」
と、言ってまた一呼吸置く。
そして、腕を組んで視線を横にずらす。
私の心臓が変に高鳴る。
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