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そして、相手側もそれを返す。
卓球のダブルスは、交互に打つルールになっているため、次は彼女が返さないといけない。
私は、後ろに下がる。
「えいっ」と、彼女が言いながら、ラケットを振ると、それは空を切り、玉は床にころころと転がった。
「ご、ごめん」
と、彼女は、振り返って謝る。
「大丈夫、大丈夫」
と、私は、声をかける。
また、相手側からのサーブになる。
そして、またそれを私が返し、相手側も返してくる。
彼女が、また「えいっ」とラケットを振ると、今度は玉が場外ホームランのように飛んでいってしまった。
相手側の人たちも、ぽかーんと口を開いている。
「ご、ごめん!ほんとに!」
と、彼女が慌てる。
相手側の人たちも、大丈夫大丈夫と言いながら、玉を取りに行く。
すると、隣のコートで練習している違うクラスの人たちが、こちらを見て、何かを言っている声が聞こえる。
「なにあれ、かわいそー」
「ちょー下手じゃん」
露骨な悪口だな、と私は思う。
「次、頑張ろう」
と、私は彼女に声をかける。
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