393人が本棚に入れています
本棚に追加
一章 1話 お姫様と私
彼女と私が出会ったのは、高校二年生のクラス替えだった。
私は、窓際の後ろから3番目の席に座り、横目で辺りを見渡した。
教室内は、騒然とし、様々な言葉が投げ合われていた。
大抵は、一年生の時の同クラスや同じ中学校で、早くもグループが出来上がりつつあった。
その中には、場の空気に馴染めず、身を縮こませている人もいた。
そんな時、一人の女子生徒が、前のドアから入ってきた。
空気が静止した。
彼女の名前は、川上真綾。
同じクラスでも、同じ中学校でもなかったが、彼女のことは知っている。
最初のコメントを投稿しよう!