御家騒動

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そして、屋敷中に魔力球を展開していたから、確認出来た魔道具を身につけさせられていた人達全員を眠らせて此処に飛ばした。 そんな簡単に出来るものではないのに、どれだけの人に強要して作らせたんだろうね。 全く無茶苦茶だよ。 僕は累々と横たわり眠る人達を見て溜息をついて正面に向き直る。 ああ。今までは、魔力球を介して広間の様子を確認していたんだ。 僕自身はガイと一緒だよ。 さっき、封印して結界を張り巡らせた場所の前に移動して来てる。 誰も此処には入り込んではいないね。それを確認して僕は結界を解除する。 中に入って言った。 「目を覚まされていたんですね」 僕の言葉に、嬉しそうに笑顔で立ち上がって僕の方に歩んで来る男性。 そう。王様だ。 「流石本物のフリーダム様だ!偽物が居るとは聞いていたのですが、どうしても特定が出来ず、しかも恐ろしい魔道具を大事な国民につけてしまっていると聞き、強い一手が打てずに居ましたが、どうやったのですか?」 僕は苦笑して言った。 「私が魔力の量が多いのはご存知でしょう?それを利用して魔力を多くの場所に飛ばす事が出来るのですよ。ですから、それを使って魔道具を封じました。 私自身が本当に魔道具の制作を行う事が出来るのは、王もご存知でしょう?」 僕がそう言うと本当に嬉しそうに頷いて僕のそばまで来て手を差し出した。 「私は貴方に知り合える事が出来て、尚且つ貴方の活躍する時代に立ち会える幸運を本当に嬉しく思いますよ」 僕は、差し出された手に、腕に抱きかかえて居た御子を王に手渡す。 王は驚いた表情をする。 どうやら気がついてなかった?僕が抱きかかえていた事に? 「な!ライト!無事だったのか!」 その王の声に御子は目を覚まして、王を見ると 見る間に涙を溢れさせて泣き始めた。 「お、お父様・・・・ゴメンなさい・・・・僕・・・・僕・・・・」 王は優しい表情で御子・・・・ライト王子を抱きしめると言った。 「良い。心配を掛けたな。王妃も私も傷は全て治療を終えている」 「ほ、ほんと!大丈夫?平気?」 ライトの不安そうな表情に優しい笑顔で王は言った。 「ええ。本当に大丈夫です。全ては、フリーダム様のおかげですよ?どうやって、状況を把握なされたのかは分かりませんが、本当に助かりました。有難うございます」 そう言ってライトを抱いたままで頭を下げる王。
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