御家騒動

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そう言った僕に、声が掛かった。 「な!全部を投げて行くつもりか!何と身勝手な!」 そう怒鳴ってきたのは、王と一緒に、此処に避難していた大臣?貴族・・・のようだね。 王は大きな声を出した男に言った。 「何を言ってるのかな?ウブモ大臣。フリーダム様は、態々自分の用事を後回しにして、此処の危機を察知して助けに来て下されたのですよ?それを批判する権利は無いはずですが?」 王の言葉に、怒りの表情で僕を睨むようにして言うウブモ大臣。 「何を言われるのですか!王よ!貴方が、世界の頂点なのですよ?なのに、こんな若造の魔法使いごときに、従う必要を認めませんよ?何を言われてるのか!信じられない! そんな態度ですから、舐められるんですよ!毅然とした態度で命令すれば良いでは無いですか!何をそんなに卑屈になられているのですか!貴方は王なのですよ!」 ウブモ大臣の言葉に、渋い表情をする王。 「貴方は、状況を全然理解していませんね。ウブモ大臣。私達は彼が居なければ、全員が死亡していたのですよ?分かっていますか?」 王の言葉に、僕を睨んだままでウブモ大臣は続ける。 「この国の国民として、当たり前の行為です!王を助けて守るのは当然の義務です。何を恩義に感じる必要が有るのですか!国に置いてもらって生活させて貰ってるのですよ? 何を言うのですか!守ることも出来ないのであれば、国から出て行って貰っても良いのですよ!生き残る自信が有るならばね!」 はは・・・・・・まあ、普通は国から追放されれば・・・・・死ぬしか無いよね。 魔獣とか居るし、魔物も多いし。 他の種族とは今はあまり交流が無いし。 僕には、関係無いんだよね。実は。 内緒だけど、神によって、他の種族の王を導く精霊王と会話をしたりしてるんだ。 なんか、そっちにも気に入った!なんて言われてるから、僕って変わってるんだって言われた。 人間っぽく無いんだってさ。 いや・・・・・・。僕の居た村は普通に他種族のハーフなんか、一杯居たからね? 王都からずっと離れた辺境だから、野蛮な生き物も受け入れるしかなかったんだろうって、別の村の人が言ってたけど、違うって思うんだ。 結局、見た目だけなんだよね。違うのは。 あ。勿論、種族毎に特性は有るよ?エルフのように自然を見る事が出来たり、龍人のように力が強かったり、ドワーフのように強化しなくても強かったり。
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