御家騒動

そう言って複雑な表情で僕を睨みつける先生。

本物なんだけど、気に入ら無いって所かな？

僕に対する差別・・・とでも、取ったかな？特別視ってね。

僕は、先生を見て言った。

「何か疑問がお有りなら、学園長に問い合わせてみられたら如何ですか？僕は、構いませんが？」

僕の言葉に、イラっとしたのかな？先生が大きな声で怒鳴った。

「煩い！調子に乗るな！お前は、学園長に贔屓されてるつもりか！そんなの、私は認め無いからな！分かったか！大した魔法も使え無いくせに！道具に頼るだと？それは、お前の実力では無いでは無いか！卑怯者め！」

そう怒鳴る先生。確かに・・・うん。間違いじゃ無いよね。先生の言い分は最もだ。

けど、魔力を操るのも実力の一つなんだよね。

そこは、気がつか無い？って言うか無視？軽視してる？

そう言えば、魔法使いには結構居るよね。コントロール重視よりも、魔力量重視って傾向。

僕が、フリーダムとして行動するようになって感じた事。

どっちかっていうと、魔力量よりも、魔力の質やコントロールの方が大事だと思うんだけどなあ。

ガイの訓練の中でもそれは重要だって言われてるし。

昔はそうじゃなかったって事だよね？なのに、今はそうなってる。

何故だろうね。意味がわから無いよ。

まあ確かに、多くの魔力量で放った魔法は派手だし効果が高いと感じる人も多いかもしれないけど、実は違うんだよね。

魔力の質や密度やコントロールが高ければ、量による力押しよりもずっと少ない魔力量で、効果を出せるんだって何故理解しないんだろうね。

フリーダムとしても、何度も説明しているんだけどね・・・どうも、フリーダムは過去から現在までの歴代魔法使いの中でも最大の魔力量の持ち主だって認識をされてるようなんだ。

うん。確かに間違いじゃ無いよ？僕は、周囲から魔力を集められるんだ。

当然、歴代から言っても、最大の魔力量の持ち主だと思う。ガイも反則だよなって、笑ってたけどさ。でもね、本当にコントロールや質の強化は大事なんだ。何でそういった事を完全に無視できるんだろう。

先生の非難の言葉に生徒の中には失笑する者が多く居た。うん。僕の魔力量が少ないのは周知の事実だから、否定はし無い。僕は、自分の中に沢山の魔力を持っている必要が無いから、少なかったんだろうね。少ないって自覚は無かったな。直ぐに回復してたし多くは使わなかったから。