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「た、確かにこの生徒はコントロールは上手でしょうが、魔力量が少な過ぎます!とても大きな魔法を放てるとは思えません!魔法使いとしてなりたてるとは、到底思えない生徒なのですよ?他にも、優秀な魔力量を保有する生徒は多く居ます!その生徒をお使いになられた方が、学園長の為ではないのですか!こんな少ない魔力量の生徒をつけあがらせる意味が分かりません!」
そう言って、振り返って別の生徒を呼ぼうとする先生を制止して、学園長が言った。
「貴方は、私の話を聞いていましたか?私は、彼の魔力コントロールが必要だと言っているのです」
学園長の言葉に、顔を歪める先生。
「馬鹿な!コントロールが、そんなに重要になるような事が必要になる筈が無い!」
そう言って僕に強い殺気を向ける先生。
ああ。この先生は、武術も中々に鍛えている先生で、優秀な先生だと思うよ?
魔力を持った者は結構、身体を鍛える事を疎かにしがちなんだよね。
でもね。魔力ばかり有っても、移動やそう言った事で体力は必要なんだ。
いざって時に、疲れてて魔法を放てません・・・・なんて事にでもなったら、シャレにならないからね?
体力をつける事も大時な事なんだよね。
僕は、条件反射で、先生から一気に距離を取っちゃったよ。
ガイの訓練の成果?完全に無意識に、反応しちゃうんだよね。
命を守る為には必要な反応だけどさ。今、此処では・・・マズくない?
僕の反応に、先生は驚いた表情になる。
「おい!今、まさか私が放った殺気に反応したのか?どういう事だ!」
ま、そう来るか。だって。この年になるまで、普通の魔力を持った子供達は大事に魔力を増やしていく事だけを重点的に教育される。
この間の依頼だって、皆のレベルは本気で低い物だったんだし。
僕やバーン達のようなレベルの者達は、殆ど例外で、辺境の村や危険な環境に居た村の子供は殺気に反応する。
それは、生き残る為に当然の反応だ。
けど、僕の反応は普通の魔力を持たない狩人の反応と同じだったんだ。
咄嗟に、飛びすさって距離を取って警戒する。
魔力を纏って攻撃するわけでも無く、警戒だけをする。
と、思ったと思うんだけど、本当は違うんだよね。うん。無意識に無数の感知出来ない魔力球を先生の周囲に展開しちゃったんだ。だから、本当は先生は危険な状況に居るんだよね。
僕も直ぐに気が付いたから解除したけど。
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