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時々、ガイの感覚に着いて行けない時が有るもん。本気で。
全くねえ。困ったモンだよ。
はあ・・・・・・・・・って、息を吐いて僕は言った。
「判った。行こうか。ガイ。何時までもこのままって訳には行かないし、こうしてても仕方ないしね。それに早く戻らないとでしょ?僕は無理矢理連れて来られたんだよ?分かってる?
戻って説明するのが凄く大変だって、思ってくれてる?」
僕の言葉に、フン!っと息を吐いてガイが言った。
『お前は、もう実力を充分に持ってるだろ。今更、何を気にする?』
ガイの言葉に、僕は思いっきり息を吐いた。
予想はしてたけどさ、やっぱり?もう、隠す気は全然無いでしょ?全く面倒な予感しかしないよ?酷く無い?
僕はそのまま魔力球の数を増やして展開して行く。
その気配・・・・・・普通は、感知も何も出来無いんだけど、気配を感じたのかな?
周囲を警戒するように見回す偽物のフリーダム。
ガイは、ニヤリッと笑ってから楽しそうに尻尾を立てて、足音も立てずに移動して扉の前に行く。
そして、本当に僅かに扉の下の方を破壊して身体を滑り込ませる。
小さな猫の身体ってそう言う意味では便利だよね。
そのまま中に走りこんで、偽物に飛びかかった瞬間に、僕は魔力球を一斉に部屋の中にいた者達に襲い掛からせるように動かして、魔力球で包んだ。
瞬時に、睡眠魔法に変換して眠らせると同時に、魔道具を無効化して回収する。
僕がそんな事をしてる間に、ガイは魔法を使って自分と偽物のフリーダムだけを空間を隔離して切り離すと対峙して居た。
そいつは、殺気を放ちながらガイを睨んで言った。
「貴様。使い魔か!何をする!」
ガイは、尻尾を振りながら楽しそうに、自分の前に魔法陣を展開して言葉を話せるようにすると言った。
「お前の野望も此処までだ。残念だったな。折角苦労して此処まで来たんだろうが、俺様が居るんだ。お前の望みは叶えさせねえぞ?」
「どういう事だ!猫風情が何故、話す!」
「くはははははは・・・・・・・。俺様が唯の猫だって認識してる時点で、お前には勝ち目はねえ」
「何だと!クソ生意気な猫が!貴様なんぞ、私に掛かれば一捻りなんだぞ!ぶち殺して、返還させるぞ!」
「やれるもんなら、やってみやがれ。ガキ!」
ガイの言葉に、キレたんだろうな。魔力が一気に膨れ上がる偽物の魔法使い。楽しそうに尻尾を揺らすガイは、タチが悪い。
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