70人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう全部片付きますから、通常の貴方達の仕事場に戻って下さいね。報告はして置きます。ああ。この部屋は余計な物は触ら無いでくださいね。私達が出てしまうと多分、警戒の魔法陣が作動しますから、王族で無い貴方達は拘束されてしまいますよ?私達よりも先に出た方が良いと思います」
僕の言葉に、青ざめる彼等。
「え?何故、貴方には反応し無いのですか!」
思わず出たんだろうね。そう言った彼の目に止まるように僕は指輪を示す。
「私には、神より加護を受けた指輪があるのですよ。これが、私を守護してくれています」
その指輪に示された王家の紋章に目を見開く魔道具製作者達。
正確には、その紋章を元に王家の紋章が作られたんだけどね。
ああ。神殿の紋章もよく似てるよ?
だって、元々神が僕達の祖先に加護を与えた時に、この指輪を渡したんだし。
元の神殿の紋章を参考に作ったって、聞いたんだとね。
何で、こんな話を知ってるかって?
決まってるじゃん。当事者である神様に聞いたんだ。
え?いつの間にって?うん。なんかね。僕は凄く変わってるんだって。
だから、興味深いってさ。って言うか、ぶっちゃけ気に入ったんだあ~って、言われた。
え?誰にって?神様に決まってるよ。
実はね。指輪を受け取った事で、神様との繋がりが出来たんだって。
で、時々僕の夢っていうの?眠ってる時に、精神だけを神の場所に引き込んで話し相手になって欲しいだってさ。
僕は眠った気がしないって言ったんだけど、身体はしっかり休んでるから問題ないって言われたし。
本当に神様って、一体・・・・・。
そもそも、僕の何処が気に入ったんだろう。謎だよね。
僕はふうっと息を吐いて言った。
「兎に角、先に出て下さい。私が最後に出ますから。その先は、貴方達は自分で移動してきたんですから分かりますよね?」
僕の言葉に慌てて移動を開始する彼等は、部屋から急いで出て行く。
僕は、その後ろからついて行く形で、その部屋を後にした。
僕が部屋を出ると同時に魔法陣が次々に作動を始めるのが分かった。
僕は、扉を閉めてから、ガイと一緒に転移した。
ついでに、周囲に眠ってる人達も一緒に転移させて、大広間に移動させると全員を寝かせる。
途中に、魔道具を回収して眠らせた人達は全員を此処に移動させた。
最初のコメントを投稿しよう!