第1章

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俺の怖がりセンサーがこれ以上深く聞いてはいけないと言っている!永瀬君!切り上げて!お願いだよ!祈るような気持ちで永瀬君を見ると、永瀬君も切り上げて帰るつもりなのが分かった。 「貴重なお話をありがとうございました。この話は記事にはしません。約束します。安呪寺には寄らず、僕達はこのまま帰る事にします。」 「それがいいじゃろう。」 「では、これで失礼します。」 「ありがとうございました。」 会釈して、その場を後にした。おじいさんに背を向けて来た道を戻る。 「永瀬君…。」 「何ですか?先生。 大丈夫ですよ。僕がついていますから!明日、朝イチで東京に帰りましょう。」 永瀬君が朝イチで帰りましょうなんて…怖いな…。 民宿に着いて、永瀬君が編集長にメールで詳細を送った。すぐに編集長から電話が来た。 「お疲れ様です。永瀬です。はい。ダメですね。今回は…はい。編集長、話せませんよ。メールにしてください。編集長、まさかと思いますが楽しんでますか?グレますよ。…そうですよ!僕がグレるんですよ!…はい、失礼します。」 「ぷっ、永瀬君、どうしたの。グレるって…プハハハ可笑しい。想像出来ないよ。」 「何、言っているんですか!冗談に決まってるじゃないですか!まったく!先生、お風呂行ってご飯ですよ!
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