第1章

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携帯の画面に映っていたのは、お世辞にも綺麗とは言えない古いおかっぱの日本人形だった。 助手の永瀬君が資料に送ってきたのだ。 画面を見ていると…少し動いた気がした。 動画ではない。メールに添付された画像だ。 気のせいだと画面を閉じようと手を画面に触れようと伸ばした時! クックックッ…クックックッ…クックックッ… クックックッ…クックックッ…クックックッ… クワッ! 画面の…動くはずのない画像が… 古いおかっぱの日本人形が… 髪を振り乱し、血走った目を見開き、口を開けて凝視してる! 「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 驚いて、携帯を放り投げた! 「うわっ、何だ!どうした?おい、松田!」 編集長の声に、やっと我に返る。 「編集長…ヤバイですよ。今回の特集…止めましょう…。」 「どうしたんだよ。急に。」 「そ、その携帯の画面…見てください。」
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