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「先生!只今、戻りました。送ったメール見てくれましたか?」
永瀬君が元気に編集部に戻って来た。俺は出版社の社員でもあるがライターでもある。敬ってくれるのは有り難いが困った事に永瀬君は俺を先生と呼ぶ。
「永瀬君、おかえり。いい加減やめて貰えないかな、先生って呼ぶの。はぁ~。」
大袈裟に、ため息をついてやる。
「何、言ってるんですか!先生は先生でしょ。ねえ、編集長。」
「ふははは。いいじゃないか。松田先生!本も出してるし。呼ばせてやれ。」
「勝手なことを。」
「それより、先生、添付した画像は見てくれましたか?」
「そうだ!思い出した!永瀬君!何だあれは!俺は、酷い目にあったぞ。どうしてくれるんだ!」
「えっ?どうしたんですか?」
「どうしたんですかじゃないよ!俺は、すごく怖い目に遭ったんだからな!永瀬君、説明してくれ。」
「おいおい、松田。怖い目って、携帯を放り投げた、あれか?日本人形の画像だったよな。何か他にあったか?」
俺は、ムッとした。何かあったかじゃないよ。俺は怖がりなんだ!どうしてくれるんだ!
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