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永瀬君が資料を出しながら説明を始めた。
今回の特集は荒れ寺です。
現在、日本にあるお寺は約、７万５０００寺｡一番多い県は愛知県の５１４５寺。
２０１３年の宗教統計調査のデータでちょっと古いんですけど、ほぼこんな感じだと思います。
安永６年(１７７７)の調査資料では、寺の数は約、４６万寺。
大正１４年の統計調査では、７万１,１４１寺。
約、３９万寺が廃寺となったことがわかります。
凄い数ですよね。
それで、今回の取材は、荒れ寺特集にもってこいの《安呪寺》に決定したいと思います。
安呪寺は、あんじゅじ、ではなく、あんのうじ、と読みます。
このお寺は、既に住職もいなくなって荒れ寺になってしまっています。
添付した日本人形は、この安呪寺にあったそうで、持ち主は菊野様という、とても綺麗な方だったそうです。まさに、曰く付きです。
どうですか？興味をそそるでしょ？
「却下！却下！俺は嫌だ！」
「いや～いいねぇ、永瀬。いいところ見つけたな。菊野様ってのが、何か、いいね～。」
編集長が興味を持っている…これはヤバイぞ。
「永瀬君、あのね、よく聞いてよ。永瀬君が送ってくれた画像ね、あれ、ヤバイから。
顔が変わったんだからね！クワッって！
俺は夜が怖いよ…どうしてくれるんだよ！」
「先生～何ですか？クワッって。ぷっ。」
「何、笑ってんだ！」
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