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もう一度
会って話をしたい
叶えたいとも思わない
苦しい渇望
忘れることが
どちらのためにも
何よりの親愛
そういうひとを焦がれた
欲しがった報いなのかもしれない
だけど
触れたつもりで拒み続けて
永遠に閉ざしたんだ
思った結果を得ただけのこと
最初から
手に入れたくはなかった
その瞬間に褪せるから
離叛の感情
フリをするのが
どちらのためにも
安い逃げ道
そういう熱をともした
その価値を失いたくなかった
ずっと
届かないままでいたかった
それが酷いエゴで
自分の首を絞めるだけでも
正しいしあわせが傾いていた
危うい若さが
誰にも知られない時間を
ただ少し
赦したんだ
忘れることが
どちらのためにも
何よりの親愛
そういうひとを焦がれた
欲しがった報いなのかもしれない
だけど
触れたつもりで拒み続けて
永遠に閉ざしても
その価値を失いたくなかった
ずっと
届かないままでいたかった
それが叶ったいまも
焦がれることをやめない秘密を
殺して
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