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柔らかな日が空気に溶け込み、
淡く眩しい道を歩いていく。
春、4月だ。
月の初めから良い天気で、
これから頭が痛くなる会議に向かうとはいえやはり気分がいい。
足取りも軽く会議室に向かう途中。
後ろからの同じ方へ向かう靴音が横を通り過ぎ、視界の端で金髪が揺れる。
青く無駄に華やかな軍服を一緒に揺らめかせながら。
…少しからかってやるか。
気分が良くなっていたせいか。
無視されたことより先にその意地悪い思惑が浮かんだもので、
それを引っさげて声をかける。
…が、そいつの反応は予想外だった。
緩やかに癖のついた金髪がふわっと揺れ、
振り向いたそいつが言い放つ。
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