追憶の日々

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1月21日 千葉県総武霊園 堂島家と書いてある墓を掃除し終えた堀江は花と線香を差し手を合わせた。 (美雪ちゃん、久しぶり、ギガンツをクビになったけど、今年はカルプで5年目のシーズンを向かえることが出来たよ、俺、頑張るからこれからも見守ってて) 堂島美雪 平成23年1月21日享年20才 堀江の恋人だった。 「あら、堀江くん?」 「社長、奥さん」 堂島美雪の両親で堂島運輸の社長堂島祐輔と堂島美樹が声をかけた。 「いつも来てくれてありがとう」 「美雪も、きっと喜んでいるわ」 「母さん・・・」 「あら、いけない」 「堀江くん、もう、美雪が亡くなって5年だ、そろそろ新しい人を見つけたらどうだ?なんだったら、私が良い人を紹介するぞ」 「いえ、僕はまだ、そんな気には・・・」 その時、堀江の携帯から電話が鳴った 「もしもし」 江「おぉ、堀江、カルプのキャンプだが、しっかり体作っとけよ。鈍ってたらしばき倒すからな」 「はい!」 電話を一方的に切られる堀江。 「どうしたんだい?堀江くん?」 「あ、いや、お世話になってるコーチから激励の電話です」 「まぁ、それはありがたいわね、頑張って!!」 「ありがとうございます」 「堀江くん、見合いの件、一度考えて欲しい、美雪の為にも・・・」 「美雪だって、堀江くんの事が心配で仕方がないと思うの・・・」 「・・・わかりました」 見合い写真を受けとる堀江。
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