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「―――――――!!!」
メールを開いた僕の頭と胸に、衝撃が走る…
―――――――――――――――――――――
佐崎憲斗 様
私は、高梨理沙の兄の裕馬です。
理沙の入院と手術のため、東京に引っ越しておりましたが、
昨夜、理沙は亡くなりました。
理沙の日記から、憲斗さんが大切な人だったことが分かり、
一番にご連絡させていただきました。
理沙と仲良くして下さって、ありがとうございました。
お葬式はそちらで行いたいと――――……
―――――――――――――――――――――
ガカッ……
途中まで読んだ僕は、携帯を落とした。
涙で周囲は、殆ど見えない。
理沙が…病気だった?…東京の病院?
気付けば僕の膝も頭も、地面に突いていた。
手に携帯が当たったので、僕は力を振り絞って続きを読む。
「…ぼ、僕の夢を…邪魔したくないから?…、
理沙が…病気のことを黙ってた?……そんな…。
手術で治るはずだったから、元気になって…、
笑って会いに行くって…。日記に?…」
僕はまた携帯を手から零す。
「あぁぁぁ……。何で…、もうこの世に…いないの?
…嘘だろ?会いたいよ…。お見舞いにも行きたかったよ…。
教えてよ…ぉ……。ねぇ…もう会えないの?…。
そんなこと……」
さっき会った理沙のことを思い出した僕は、
混乱したままの頭をさらに揺らす。
ブルル……
地面の携帯が、また鳴った。
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