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「だいじょうぶ?」
ミキちゃんは、ぐちゃぐちゃになっていたシノの髪を、両手で撫でつけた。
細い髪は絡まってなかなか解けない。
「ありがとう」
長い睫毛に涙のたまった目は、きらきらしてお人形みたいだ、とミキは思った。
思わず、白い小さな手を握りしめていた。
「ボクが、まもってあげるよ」
「え?」
「ボクが、ずうっとシノをまもってあげる」
真剣に繰り返すミキちゃんを見て、シノは心底嬉しそうに微笑んだ。
「ほんとに?」
ミキは大きく頷いた。
「おおきくなったら、ボクとけっこんしよ」
「うん!」
シノも大きく頷いて、ミキのほっぺにキスをした。
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