第1章

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「だいじょうぶ?」 ミキちゃんは、ぐちゃぐちゃになっていたシノの髪を、両手で撫でつけた。 細い髪は絡まってなかなか解けない。 「ありがとう」 長い睫毛に涙のたまった目は、きらきらしてお人形みたいだ、とミキは思った。 思わず、白い小さな手を握りしめていた。 「ボクが、まもってあげるよ」 「え?」 「ボクが、ずうっとシノをまもってあげる」 真剣に繰り返すミキちゃんを見て、シノは心底嬉しそうに微笑んだ。 「ほんとに?」 ミキは大きく頷いた。 「おおきくなったら、ボクとけっこんしよ」 「うん!」 シノも大きく頷いて、ミキのほっぺにキスをした。
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