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あの時を思い返すと、僕は僕の意思で行動したわけではないような気がする。
僕が通っている学校には二つの校舎がある。
新校舎と旧校舎。
そこそこ新しい建物と、古びた建物の間には、五センチくらいの不自然な隙間があるんだ。
僕らの手だけが入るくらいの、小さな子供の体だって絶対に入れない狭い隙間。
単なる増築であるのならば、新校舎と旧校舎を屋内で行き来出来るよう、通路を造ったり、渡り廊下を造ったりするだろう?
逆に、老朽化によって、新校舎を建てなければならないという理由であれば、旧校舎を壊して、全てを新しくするか……。
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