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――全部カタがついたら、もっとすげぇ事をしようぜ。
吾妻に言われた言葉。
俺はちゃんと意味が解っていて、楽しみにしているって答えたんだ。
だから吾妻の家に遊びに行った時、「泊まっていけよ」と言われて、素直に頷いた。
「優、解ってんのか?」
「解ってる。俺、楽しみにしているって言ったじゃない」
両手で吾妻の頬を包み込むと、その手を掴まれて、
「やっべぇ。なぁ、このまま優の事、押し倒していい?」
と吾妻が熱っぽく俺を見つめる。でも、お風呂に入ってからが良い。だって好きな人に抱かれるのに、汚い体のままじゃ嫌だ。
「お風呂に入ってからじゃ、駄目?」
一緒に入ろうよってぎゅっと服の袖を掴んで照れながら言えば、吾妻の顔が一気に赤く染まる。
「お、おう」
ぎこちない返事と共に手を握りしめられてバスルームに向かう。
服を脱ぎ捨てた俺の貧弱な体を舐めるように見つめる吾妻に、俺は恥ずかしくなって手で覆い隠す。
「あんまり見ないでよ、恥ずかしいから。吾妻みたいに腹筋われてないし」
「恥ずかしい?」
後から吾妻が俺を抱きしめて、脇腹のあたりを大きな手が撫でていく。
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