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「それよりその足....」
「あぁ....バナナ踏んで挫いちゃいました」
「.......皮じゃなくて?」
先生は考え込む様子で私の足首を見ていたが、不思議そうに首を傾げて私を見た。
.......相手は少なくとも20後半のおっさんだ。可愛いって思うな
「.....バナナです。ほら、あそこに残骸が」
平常心を保ち、先ほど潰してしまい、階段にへばりついてしまった変わり果てたす姿のバナナを指差した。
「.........」
「..........あの、携帯貸してくれませんか?それか保健室まで歩くの手伝って下さい」
暫く先生はポカンと私の方を見ていたが、スッと立ち上がった。
「......ちょっと待ってなさい」
と、呟くようの言ったと思えば、階段をすたすたと昇り始めたではないか。
「え、あっ先生!?何処行くんですか?!」
そのまま先生の姿は見えなくなった。
...........
.........................
.....................................えっ........................................
えっ嘘でしょ?!見捨てられた?!
いやいやっ、そりゃぁ無い。ちょっと待ってなさいって言ってたし、それは無い無い
いや、でも....
でも万が一、戻って来なかったら....?
「.......」
「最低教師ィィィ!!ダイイングメッセージにお前の名前書いてやる!!」
ゼェハァゼェハァ、思いっきり叫んで肩で呼吸をする。
やっぱりね!あれには絶対裏があると思ってたんだよ!
「あんな教師のどこがいいんだか....」
「あんな教師で悪かったですね」
「!」
背後で聞き覚えのある声がした。
私は、そっと振り返って苦笑いするしかなかった。
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