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「お、ソラ起きてたか、よかった。今な、ソラの友達? のリク君って子と女の子が一人、学校の連絡帳とプリントを届けにきてくれているんだ。とても心配してくれているみたいだし、少し話でもしてみたらどうかな。ソラも気が楽になるんじゃない?」
「リク……?」
ーー女の子って誰だろう。クラスの子でそんな仲良くなった子いたかな。
リクが来てくれたことはうれしいが、ニーナのことを話さなければならなくなってしまったのは、どうも覚悟を決めかねた。いつかは話すことになるのだが、それをいつにするかは、まだ決めたくなかったのだ。しかしそうは言っても仕方がないということも分かっていたし、ソラ自身、このような状況をさらに続けたいとも思っていない。それに、ニーナがどうして自分の声に反応しなくなったのかを知りたいという気持ちもあった。リクに相談すれば、ハナや遥希が何かを知っていて教えてくれるかもしれない。ソラはおかゆを飲み込んでさじを置く。父にゆっくり頷いた。
「うん、そうだね。リクと話がしたい」
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