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「これ、今日あずかってきたニコラスの連絡帳と教室で配られたプリント。なんかお前女子にやけに人気あるのな、めちゃくちゃ心配されたぞ。大丈夫かなんて俺が知りたいぐらいなのによお」
すねたような口ぶり。ソラはなんとなく、気まずいと思っているのは自分だけではないと感じた。
「まあ、なんだ、ほら、俺も心配だし? なんか姉ちゃんが行こうってうるさいし? ちょっとだけっていう約束で来たんだよ。ちょっとだけ。だってお前なんで休んでるとか連絡帳にきちんと書いてないし、ニーナ使って帝国側に呼び出そうとしてもなんかうまくいかないし」
ぶつぶつと早口で呟くように話すリク。ソラは、思わず目を丸くした。隣にいるハナは、少し笑っていた。どうやらリクは、学校を休んでいるソラの家に上がっている状況に、純粋に緊張しているだけらしい。ソラも思っていたものとは違う雰囲気になり、なんとか頷き言葉を返そうとする。え、ええと、とどもるソラの声。
「連絡帳、なんて書いてあったの?」
「よくぞ聞いてくれた! 『気分が悪いようなので、欠席させていただきます。よろしくお願いいたします』だ! こんな適当な欠席理由俺初めて見たぞ! ニコラスお前何か正体不明の重病にかかったんじゃないだろうな……」
「あはは、そんなのかかってたら今頃家にいないよ」
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