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不意に、夜神の手がオレの手に重なった。
優しく指が絡まる。
たったそれだけで、体温急上昇。
「…なんつーか…」
「な、なんだよ…」
「フツーの恋人同士みてぇだ。」
「はぃ?」
何を言い出すかと思えば…
至ってフツーだろ?
特別な部分なんてない。
チラッと隣を盗み見れば、そこには穏やかに笑う夜神の横顔。
…ふと、2年と半年位前の記憶が蘇る。
いや、多分もう3年は経つんだろうな。
今でこそ夜神は“高学歴の超イケメン”だけど。
3年前までは、喧嘩をさせれば右に出る者はいない、不良チーム“silver moon”のリーダーだったなんて。
とても近くにいたオレ達以外じゃ、とても想像つかないだろう。
これもオレが影響なのかな…なんて、自惚れてみたり。
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