おとなしくしてろよ

6/18
前へ
/220ページ
次へ
「よ、よう。」 おずおずと上目遣いでこっちを見てくるアキ。 …可愛い。 じゃなくて。 「ア、キ…? なんで…」 何故アキがここにいる? 学校は? 今の時間、学校では授業の真っ最中だろう。 なのに何故、アキが俺の住むアパートに来てる? 「風邪、なんだって?」 「え…」 「とりあえず中入れろよ。せっかく来たんだから。」 「は…? 入れろっつったって、俺今風邪引いてんだけど?」 「…だから来たんだよ。」 「え?」 ぼそりと呟いたアキの言葉がうまく聞き取れず、俺は思わず聞き返す。 するとアキは顔を真っ赤にして、キッと俺を睨みつけた。 「っだから! お前が風邪で寝込んでるっつーから心配で来てやったんだよ!」
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1909人が本棚に入れています
本棚に追加