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そんなオレの内心に気づかない夜神。
「…出る。」
「えっ?」
ぐるぐると考えているうちに、夜神が立ち上がって温泉から出ていった。
あまりにも唐突に。
全然ゆっくり浸かってないと思うんだけど。
オレはゆっくり堪能させてもらいましたけど。
夜神はさっさと着替えを済ませ、脱衣場から出ていってしまう。
オレも慌ててその後に続く。
隣に並ぶ勇気もなく、後ろをひっそりと歩く。
夜神の後ろ姿からは、怒りのオーラが漂っている………気がする。
「あの………夜神…?」
「………」
話しかけても無視。
足早に部屋へと向かっている。
「夜神。」
「………」
「なぁ、夜神。」
「………」
………。
そうですか。無視ですか。
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