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…ああこれだ、と思った。
オレが求めていた温かさは、これなんだと。
実感した体温に、何度思わされてきただろう。
いつの間に部屋に戻ってきていたのかとか、もう頭は冷やせたのかとか、そんなのはどうでもよかった。
「ごめん。」
「っ…」
「明らかに俺が悪ィのに、アンタに謝らせるとか、俺は最低だな。」
違う。
そんなことを言わせたいんじゃないよ。
ただ、オレは。
「もう知ってると思うけど、俺は自分で思ってるより何倍も独占欲が強ェみてぇだ。だから今日みてぇなことはこれからもあると思う。」
「………」
「それでも…俺の傍にいてくれるか? 俺の傍に、いたいと思ってくれるか?
俺に…傍にいてほしいと、思ってくれるか?」
…そんなの、決まってる。
傍にいたいに決まってる。
いてほしいに決まってるだろ。
「当たり前だ、バカ。」
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