目に見える証

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その日は同じ学科の友達2人と大学図書館で課題を片付けていた。 中間課題のレポートで、提出期限が明後日に迫る中で、オレと友達は夕方まで図書館に籠った。 「ふぃ~~~~~やっと終わった!」 友達の1人、田井中が伸びをしながら叫んだ。 「田井中、うるさい。」 もう1人の友達、桜井がクールに諌める。 「なんだよー、やっと終わった達成感を噛み締めてるんだろ。」 「家でやれ、家で。」 「冷てーなー。あ、そうだ、レポート終わった記念に今からどっか食べに行かね?」 「そうだな、俺も腹減ったし。如月は?」 「オレ? あー、オレはいいや。昨日の残り片付けなきゃだし。」 昨晩何故か大量に作ったせいで余ってしまったカレー。 早く食べ終えないと腐ってしまう。 夜神も今日は帰りが遅くなり、夕飯も要らないらしい。 レポートを終えてからスマホを確認したら、夜神からそんな内容のLINEが来ていたのだ。 だから尚更帰ってカレー食べないと。
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