おとなしくしてろよ

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「こうして握ってれば安心して眠れるだろ? オレも小さい頃よくおばーちゃんにしてもらったなー。」 俺の気も知らないで、呑気にそんなことを宣うアキ。 おばーちゃんって。 アンタは俺のばーちゃんじゃねぇだろ。 自分のことを好きだと言っている男の手を易々と触るとか、どんだけ危機感ないんだよ。 …そんな天然なとこも好きだけど。 「…なぁ、アキ。」 「ん?」 今から俺が言うことに対して、アンタがどんな反応をするか、目に見えてるけど。 「キスしてぇんだけど。」 「っ、はあっ!?」 それでも…日に日に膨らんでいくこの想いを制御するには、俺はまだまだガキだから。
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