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───その時。
ガチャリと扉が開けられる音がして、文字通り飛び上がった。
「どういうことだ。」
静かだがとてつもない緊張感を感じさせる声。
そこには怒りが染み込んでいて、思わず身震いする。
夜神に背を向けてはいるが、オレは鏡の方を向いているから、そこに映る夜神の氷点下の表情がよく見える。
「あの女は何だ?」
「う…」
「あの様子だと俺のこと前から知ってるみてぇだし、俺の横に図々しく座ってきやがる。挙げ句アンタは逃げるし。」
「………」
「珍しくアンタから飯誘ってきたかと思えば…なんで俺はあんなのと2人並んで飯食わなきゃなんねぇんだ?」
「ごめん…」
「それは何に対しての『ごめん』だ?」
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