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真琴が連れてきたのは、市内にある博物館。
そういえば、博物館とか中学の時に野外学習で行ったきりだな…
「先週からポンペイ展っていうのが開催されてるんだよ｡」
2人分の整理券を購入してきた真琴が、オレに1枚渡して言った。
「今民俗学の授業取ってるんだけど、今期中にレポート1個提出しなきゃいけなくてさ。ポンペイの歴史に興味あるから、それについて書こうと思って｡」
「へぇ…」
「すげーグッドタイミングだよ、ほんと｡」
そう語る真琴の表情は生き生きしていて、パンフレットを眺めるその横顔に、オレはちょっとだけ羨ましくなる。
自分が興味ある分野についてここまで積極的になれる姿勢は素直に尊敬する。
「ほら、暁。音声ガイドだってさ｡」
「わざわざそんなものがついてるのか…凝ってるな｡」
「文字だけの説明よりこーゆーのあった方がわかりやすいしな。ほら行くぞ｡」
真琴、わかりやすいくらいワクワクしてる。
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