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何なんだ、この、意味不明な行動力は。
オレを無理矢理恋人にした時と言い、コイツ、行動力発揮するトコ違くない?
…まぁ、いいんだけど。
今コイツがここにいるという事実がそんなことどうでもよくさせる。
「…と、いうか。」
オレを抱きしめたままの夜神の腕の中でもぞもぞ動き、言外に『離せ』と訴えると、夜神はおとなしくオレを解放した。
「お前より先に、オレが謝るべきだろ。」
「………」
「夜神、ごめん。」
本当は、深々と頭を下げて謝罪した方がいいのだろうけど。
まっすぐにオレへと向けられる夜神の双眸から、目が離せなかった。
こないだみたいな恐怖はない。
殴られる心配もない。
夜神が、ちゃんとオレの話を聞こうとしてくれているのがわかってるから。
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