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「くそぉ…」
身体中が痛くて起き上がることすらままならないとは。
でもせめてシャワーだけでも浴びたい。
「…夜神のバカヤロ…」
相手が寝ているのをいいことに、ひそかに悪態をついてやる。
…筈だったが。
「…誰がバカだって?」
「っっ!!」
突然聞こえた声に、飛び上がりそうになる。
「なっ…お前、起きてたのか!?」
眉間に皺を寄せた夜神が、身体ごとこちらに向けてオレを見ていた。
くあ、と小さく欠伸をすると、夜神の腕が伸びてきて、あっという間にオレの身体を閉じ込めた。
逞しくて、ほんのりと温かい夜神の胸板にまたもや加速する心臓。
オレ、このまま心臓爆発して死ぬんじゃないか………?
「い…いつから起きてたんだよ。」
「今。」
「嘘つけっ、かなり前から起きてただろ!」
「まーな。アンタがじたばたしてる音で目ェ覚めた。」
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