雲間から覗く光

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朝のカフェはお年寄りが多いようで、モーニングを食べに椅子に座っている外部の人たちがほとんどだ。 「いらっしゃいませ」 あの日みかけた小さな可愛らしい店員さんが笑顔で挨拶をしている。 「おはようございます。ハニーミルクラテのアイスをshortで」 「かしこまりました。お持ち帰りですか?」 「はい」 「350円になります」 出来上がったものを受け取って、カフェから出ると。 生ぬるい風が吹いていた。 早く梅雨明けしないかな... 雨なんて、憂鬱になるだけなのに。 芝生の上をヒールのある靴で歩くのは少し難しい。 「あ、汚れちゃった...」 お気に入りの靴なのに コンクリートの端で土を掃って研究室に向かう。
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