第4章 ハピネス

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そして間もなく聞こえてくる泣き声に笑奈は振り向き驚愕。 「大丈夫?」 買い物カートをそのままに、後ろで転んだ男の子を抱き上げ立たせる。 膝とお腹のあたりの埃を軽く掃いつつも心配な表情は変わらず。 「痛かったね、強いつよい!ママは?はぐれちゃった?」 大泣きってほどではないけれど、目に涙を浮かべている。 すぐに泣き止んだ男の子を偉いねと頭を撫でていると、慌てた声が前方から聞こえた。 「すいません!」 慌てて駆け寄ってきた女性は母親だろうか。
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