第4章 ハピネス

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「笑奈」 ゆっくり振り向く笑奈の顔は意外にも明るかった。 「おかえりなさい」 「ん。笑奈もお疲れ」 カートを押し始め、二人で並んで歩く。 「今、男の子に私のお腹に赤ちゃんがいるって言われたの。おかしいわよね、そんなはずがないのに。どうしてそう思ったのかな」 「子供の発想は豊かだから」 「ふふ、そうかもしれないわ」 笑ってはいるものの、どこか表情は暗かった。 さすがにつらいだろうな。 そう思った。
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