第4章 ハピネス

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◇ 土曜日。 今朝から慌ただしく笑奈は準備に取り組んでいた。 主にキッチンで動いているのは、今日は双子が来る日だから。 昨夜から何を作ろうと遅くまで考えていた。 俺は掃除機をかけた。 双子たちが来るからそんな大掃除はしない。どうせ汚れる… だからサッとかけて、双子の手の届く範囲に小物は置かないようにどかした。 「今日晴れて良かったね。いつ梅雨入りするんだろう」 ビニールの袋に何やら野菜が入っているものを持って、笑奈は窓の前に立つ俺の元にやってきた。 そして、揉んでくれる?と言って渡してきて戻っていった。 「多分6月後半には梅雨入りするだろうな」 「ジメジメする季節がくるね」 湿気が邪魔な季節だ。こんな季節好きな奴はいるのだろうか。 1番厄介な時期だ。
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