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だけど、私の目の前の鬼っ子はそうじゃなかった。
私とかわらない背丈をしている。
角なんて生えていないし、大きな口を開けて牙を剥き出しにする事もない。
だけど、黒い髪に黒い目の私たちとは違って、雪みたいに真っ白な肌にお空みたいな色の目をしていた。
それが綺麗だな……って、思っていたら、縄でぐるぐる巻きにされた鬼っ子は兄ちゃんたちに引きずられて行ってしまった。
「鬼っ子、どうなっちゃうの?」
私は隣にいた爺様の袖を引っ張って聞いた。
「鬼のような妖は昔から災いをもたらすと言われとる。
葬ってしまうのが一番じゃろう」
爺様は長い顎鬚を撫ぜながら言った。
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