mystery file1

7/18
前へ
/18ページ
次へ
数分たって、学園から緊急メールが届いた。 「安全のため、寮からの外出は禁止するって…」 「僕には関係ないことだ」 「だろうな。俺には辛いけど…」 俺はよく、夜中に抜け出して近くの公園で星を見る。 今時の若者は、現実逃避をするのにスマホを使うが、俺にはあの綺麗な空をみるのが現実逃避だった。昔、ガキの頃父さんが天体観測に連れてってくれたっけ。 それがしばらくできないとなると、ストレスが溜まりそうだ。 「今日は行かないのか?いつもの公園」 「出禁くらってんだよ。行けるか馬鹿。」 「全国模試1位の奴に馬鹿とはなんだ。お前が殺されるわけじゃないんだから、大丈夫だろう」 こいつはたまに無茶を言う。どっから湧いたか分からないような自信と共に。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加