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数分たって、学園から緊急メールが届いた。
「安全のため、寮からの外出は禁止するって…」
「僕には関係ないことだ」
「だろうな。俺には辛いけど…」
俺はよく、夜中に抜け出して近くの公園で星を見る。
今時の若者は、現実逃避をするのにスマホを使うが、俺にはあの綺麗な空をみるのが現実逃避だった。昔、ガキの頃父さんが天体観測に連れてってくれたっけ。
それがしばらくできないとなると、ストレスが溜まりそうだ。
「今日は行かないのか?いつもの公園」
「出禁くらってんだよ。行けるか馬鹿。」
「全国模試1位の奴に馬鹿とはなんだ。お前が殺されるわけじゃないんだから、大丈夫だろう」
こいつはたまに無茶を言う。どっから湧いたか分からないような自信と共に。
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