第6章

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『あの結晶を壊せば、タカヒロさんに魔力が戻るかもしれない』 『結晶が砕ければ太陽の剣もキングの元に戻る。そうすればキングにも力が戻られる』 アランの言葉に相槌を打ちながら、ナオキが言った。 『でもどうやって?』 『これ…』 タカノリの問いにメンディーはあの包みをテーブルの上に乗せた。 『ある人が作ったものなんだけど、その人は僕のためにこれを作ったのかもしれないって言ってたんだ』 メンディーは言いながら深紅の布を捲る。そこに現れた黒く光る武器を見て皆が息を飲んだ。 『ナックル?』 『うん』 『これほどの物を作られるとは、さすがショウ殿』 『ショウ?』 ナオキの呟きにタイキが反応する。メンディーはくすりと笑っていた。 『青柳さんだよ』 『『『『はっ?』』』』 四人の声が揃い、それを見たナオキが目を丸くしていた。 『ショウ殿のことも知っているのか?』 ナオキは驚いた声を上げる。いつも落ち着いた様子のナオキからこんな声を聞いたのは初めてだった。 『はい。大先輩です』 メンディーはそう答えた。
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