第6章

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『王たちよ、異世界の勇者が共に戦ってくれる。これほどに心強きことはない。この戦い、我らの勝利に疑いはないな』 おーーーー キングの声に答え王たちが叫ぶ。五人は顔を見合わせ大きく頷いた。そして彼らも、この戦いの勝利を確信していた。 キングは何かを思い立ったようにメンディーの前に立った。 『それを見せてくれるか』 キングはメンディーの手にはめられているナックルを見つめていた。メンディーがナックルを外しキングに手渡すと、キングは迷うことなくそれを装着した。 『ショウ、これを私にも作ってもらえるか?』 唐突な言葉に王たちにざわめきが起こる。キングには太陽の剣があるからだ。だがキングの言葉は絶対。ショウは恭しく頭を下げると 『早急に』 と声を上げた。 『頼む』 その微笑みを見たマキがくすりと笑った。 『どうされた?』 アキラが問うとマキは彼を一瞥し 『キングは何かお考えがあるようだ』 と答えた。 『また我らには到底考えの及ばぬことを思いつかれたようだぞ』 『教えてくださる気はないらしいがな』 マツとウサが顔を見合わせて笑っていた。
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