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『わたくしはこれで失礼いたします』
そう言うとショーキチの肩に手を回し彼を連れて行った。
『なんだあいつは?』
『どうかしたのか?』
不思議そうに二人を見送ったネスミスたちに五人はぎこちなく笑った。
『傷はどうだ?』
『もう痛くないです』
タイキが両手を前に出して大きく振ると
『ナオキさんがネスミスさんの薬草はよく効くって言ってました』
セカイが言いながら笑う。
『ありがとうございます』
タカノリも含め三人が礼を言うとネスミスは笑顔を浮かべた。
『傷が治ったのなら良かった』
『四王の皆様はこれより軍議に入られる。お時間がとれぬゆえ、わたしとネスで良ければ鍛錬に付き合うが…』
彼らを見据えケンチが言うと
『お願いします!』
三人の顔が引き締まった。それを見たメンディーは
『僕もいいですか?』
と聞いた。ネスミスはにやりと笑いそれに答える。
『勿論だ。あれほどの力を見せられては、我らも黙ってはおれぬからな』
『ほどほどにしろよ』
ケンチはネスミスをたしなめるように言った。
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