第7章

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タカノリが裏門から王宮に戻ると厩舎の前にいたショーキチが怒鳴り声を上げた。 『お前、どこに行っていた!テシ族の者を王宮の外に連れ出すなど…』 タカノリはショーキチの怒声が響く中、馬から降りるとジーナの体を抱きかかえた。 『ショーキチさん、急ぐんです』 タカノリの腕の中の少女の様子にショーキチは目を見張る。 『説教ならあとでいくらでも聞きます』 『行け』 ショーキチは頷くとタカノリの背中をバンと叩いた。その勢いに押されたようにタカノリは駆けだした。今見てきたものを早くキングに伝えなくてはならない。そして彼女が発した言葉も… タカノリはジーナを腕に抱いたまま全速力で階段を駆け上がっていった。そして王の間の扉を勢いよく開けた。 ばんと音が響きキングと中にいた四王たちが顔を向ける。 『おいおい。何事だ?』 タカノリの様子にマツが声を掛ける。タカノリはつかつかと歩みを進めると 『オーガの大群が王宮に向かっています』 『なに?』 マツの呟きと共に四王の視線が鋭さを増した。だがアツシはタカノリの前に立ち落ち着いた声で言った。
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