2月

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【セトF系】 シリアス風味。 なかなかうまくいかないですね。 CPはあれだ、イメージはカルナツカルだと嬉しいけど、なかなか見れないからナツメ+カルくらいでいいと思います。 ***** ざぁざぁと強い雨が降る。 全身びしょびしょに濡れたまま、互いに背中を合わせて辺りを見る。 始めは些細な依頼だった。 とある盗賊団の壊滅、――罠だと知ったのはつい先ほど。 いつの間にか恨まれていて、それが募ってこの結果。 追われ、進んで、囲まれた。 影、気配を殺すも独特の音がざわり鳴る。 「やっべぇな。カル、怪我は?」 「……これくらいは、傷の内には入らないよ」 敵は群れ、反して此方の味方は2人。 雨のせいで視界は最悪、ナツメも“能力”を使えない。 咄嗟に避けきれなかった矢の雨、刃――傷はずきずきと痛む。 服の布地に、じわりにじんだ紅色。 眉を寄せたナツメは、がしりと己の頭をかく。 考えは、堂々巡り。 どれくらい経っただろう、やがて黒棒を掴まえたナツメは笑った。 それを見上げたカルは、見慣れた笑みにつられたように小さく笑んだ。 このまま消耗戦に持ち込まれれば、数が少ない此方が不利だ。 それなら、強行突破で駆け抜ける。 ――窮鼠猫を噛む、追い詰められた獣は強い。 「背中は、任せて」 「おう!! 任せた!!!」 落雷の音を皮切りに、手負いの獣が地面を蹴った。 →
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