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アヴァらはラマとの出会いの地に着いていた。
ラマはここで父を殺し、ラマの母親はラマへの過剰な愛情からラマとラマの祖母を虐待した。ラマにとっては、悔恨の地であろう。
一時は高級住宅街だった一帯は、見るも無惨に荒れ果てていた。あちこち探したが、バステンの警吏だったハッチとその上司の小屋は見当たらない。彼らもまた、生きるために悪に下ったのだろう。
ラマはそんな土地でも愛着はあるらしく、細々としたかつての名残に、目を細める。
そんなラマとアヴァ、田平には少し認識の差が出てきていた。
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