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沙「お早うございます」
朝9時。出勤。
「おっはよー、あ、沙耶ちゃん?今日も時間ぴったりね相変わらず…いや、良いことよ!!だけど引くくらいぴったりだからたまには遅刻も…」
沙「店長、私のこだわりなので、、、」
「そ、う、で、す、よ、沙耶の決めた事は絶対揺るぎませんから店長、よく分かってるでしょ~」
店「いや、これでも褒めてるのよ(笑)それよりも奈子ちゃん、最近遅刻多いからあなたを心配するべきだったかしら…」
奈「やだ~店長最近はあたしめっちゃ優等生ですよ!えへ!えへへ…着替えてきます…」
沙「私も着替えてきます。」
店「…はいはい、今日も頑張ろうね!」
ここが私のバイト先。自宅近くの珈琲館。比較的新しいお店だ。
内装が白で統一されて、なんだかお洒落で、最初お客さんとして入った時、一瞬にして雰囲気に惹かれた。
店長に早速相談した。無理を言って1枠、私の分のシフトを組んでくれた。その時からお節介だがとても良い人だった。
そしてコンビニのバイトからここに移る事にした。
結果的には正解だった。というか、大正解だ。
志崎奈子は、バイト先で出会った友達、そして今は親友と呼べる程の仲だ。
奈子は、唯一私が夜の仕事をしているのを知っている。彼女は抜けているところこそ沢山あるが、他言は絶対にしない。
だがそんな彼女にも、スリの事については全く明かしていない。
奈「沙耶~ね、聞いて、昨日さ、彼、ひどいんだよ全く~(涙)来週私の誕生日なのにバイト入ったんだって!デートできないんだって~~もー!!何なのよー!」
沙「奈子は彼氏がいるだけ良いじゃないの全く、、、どうせそう言っといて当日走って駆けつけてくんのよ、バイト抜け出してきた、とか言ってさ」
奈「そうかなぁ…いや、彼に限ってそれは無い…こうなったら私もバイト入れてやんのー!」
沙「奈子は誕生日楽しみなよ、もし彼が来なかったら私が奈子んとこ行くわ、夜の方は簡単にシフト変えられるからさ」
奈「え、いいの?!あー、沙耶最高!ホント持つべきものは親友だわー!」
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