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「(おいコラ聞いてねえぞ、お姫様ってボクっ娘だったのかよ!?)」
「(私が聞きたいわよ! 今朝ベッドから落ちたの。頭でも打ったのかしら??)」
すると、ちょうどそこへ規則正しい靴音とともにソウゲツ大佐がやってきた。
皆に囲まれて食事をとるお姫様を見て「おや」と驚いた様子をみせる。
「おはよう諸君」
アキラとジェイドはすかさず敬礼した。
「お姫様、ご機嫌いかがですか?」
「おはようソウゲツ大佐。とってもいいよ」
リーネ姫は紅茶のカップを傾けながら可愛らしい笑顔を大佐に見せた。
すると何かに気がついた彼は、そっと姫に近づいた。
「失礼します」
そう言うと優しく手を伸ばし、二、三度撫でるようにして、一部乱れた寝ぐせを解いたのだ。
これにハッと驚いたお姫様は、パチパチと目をしばたかせた。
まるで映画のワンシーンのような一幕にアキラとジェイドは息を呑む。
しかし当の大佐は、姫のお食事が終わったら知らせるよう2人に言いつけると、何事も無かったかのように二階へ行ってしまうのだった。
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