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何年振りだろうか。少なくとも、高校を卒業して以来会ったことは無い。会いたいとは思っていた。しかし、状況は成美の気持ちと反対方向へ変わっていく。気持ちと反対方向へと進んでいった状況は、いつしか距離を作り、そして会いたいという気持ちを見えなくしたのである。その距離が今、一気に縮まったのである。
「久しぶりだね、覚えてる?」
彼女がニコッと笑う。高校時代を共に過ごした吉田結衣を、成美が忘れるはず無かった。
「もちろんだよ、会いたかった」
涙が出そうだった。久しぶりの再会で嬉しいのと、反対に呆気ないという気持ちが入り交ざる。
早くも話が止まってしまった。久々で話したいことは山ほどあったはずなのに、いざとなると話題が出てこない。結衣に会ったときに話そうと思っていたことがあるはず。なのに、それが何か分からない。
まだ挨拶しかしていない。とても高校三年間のほとんどの時間を共に過ごしたとは思えない。今の成美と優衣は、ただの顔見知りのようである。
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